「ライオン」プロジェクトの背後にある目的

2019年10月8日の記事でニュルブルクリンクサーキットで走行しているハイパフォーマンスパナメーラのプロトタイプについて新しいニュースが入った。関係者の情報によるとプロトタイプには4.0リットル、8気筒数、820HP(出力)のツインターボエンジンが搭載されている。ポルシェはそのプロジェクトを「ライオン」と呼んでいる。パナメーラモデルの10周年記念日に向けて、ポルシェはパナメーラの機能を最大限まで高める試作を行っている。サーキットで使用するためにインレットマニホールドとエクゾーストシステムは最大限まで出力を高め、エアサスペンションシステム、リアアクスルステアリングはべイスモデルより安定化させた。また新しいアンダーボディとリアスポイラーはより強いダウンフォースを備えている。

重量を250キロ節約するために、ボーズサラウンドシステム、断熱材、インテリアトリム、コンフォルトシートなどは搭載していないが、一方で120キロのカーボンロールケージを搭載している。

関係者の話によると、現在のパナメーラターボのラップタイムは7分38秒。

「ライオン」プロジェクトの調査結果は、次世代のパナメーラのモデルに反映される見込みだ。ポルシェ928モデルの後継車としてパナメーラのプラットフォームで2ドアのクーペとカブリオレを開発している。4.4リットル、625HP(出力)を搭載しているBMW M8 クーペの独壇場に切り込むために、「ライオン」プロジェクトを通じてポルシェは最大限の準備を整えなければならない状態である。

※撮影:ティム・アピエッツ

ホッケンハイムリンクのポルシェエクスペリエンスセンターが始動

ポルシェは、「スポーツカートゥギャザーデイ」フェスティバルで、世界で7カ所目となるポルシェエクスペリエンスセンター(PEC)の、ホッケンハイムリンクでのオープンを祝った。

ホッケンハイムリンクの中心地にある敷地は約170,000平方メートルと広く、カスタマーエクスペリエンスセンター、ハンドリングコース、ドライビングダイナミクスエリアとオフロードトラックが設置されている。週末には約70,000人が訪問し、 9,000人が自身の所有するポルシェで到着した。

「ポルシェは感動、情熱、そして本物の体験を約束する」ポルシェAGの社長である、デトレフ・フォンプラテンは述べている。「ホッケンハイムリンクのポルシェエクスペリエンスセンターは、ヨーロッパのカスタマーのコミュニティ中心地として意図されている。 ここでポルシェを体験し、コミュニティに出会うことができる。」

エクスペリエンスセンターは、ポルシェのツッフェンハウゼンにある本社から約100キロ。「ホッケンハイムリンクの立地は魅力的だ。ポルシェカスタマーはここで、オンロードとオフロードのコースで自分の車をテストすることができる。また、レストランからレーストラックの素晴らしい眺めを楽しむこともできる。」ポルシェドイツGmbHの社長である、アレクサンダー・ポリッヒは述べている。

ホッケンハイムリンクエクスペリエンスセンターで、カスタマーは最新ポルシェモデルをテストし、またインストラクターのサポートを受けて新しいドライバースキルを習得できる。2.8 kmのハンドリングコースが設置され、難しいコーナーと長い直線道路を様々な運転モードで試すことができる。それだけでなく、カスタマーはオフロードコースでカイエンとマカンのオフロード機能をテストすることもできる。

エクスペリエンスセンターの建物の面積は4,500平方メートルと広々としており、ポルシェセレクションショップ、カフェ、レストラン、ワークショップや会議室といった、充実した施設が揃っている。

ポルシェはタイカン4Sモデルを発表

先月4日に最新の電気自動車であるタイカンターボとタイカンターボSを発表したが、これに続いて本日10月14日、ポルシェはニューモデル、タイカン4Sを発表した。

ニューモデルにはバッテリーサイズが2つあり、出力390 kW(530HP)のパフォーマンスバッテリーと出力420 kW(571HP)のパフォーマンスバッテリープラスから選択できる。標準装備として79.2 kWhのシングルデッキパフォーマンスバッテリーが採用されている。 タイカンターボとタイカンターボSに採用されている、93.4 kWhの2デッキパフォーマンスバッテリープラスは、タイカン4Sにも搭載される可能性がある。

タイカン4Sは、0-100km/h加速4秒、最高加速 250㎞/h。WLTPスタンダードでパフォーマンスバッテリーの航続距離 407km、パフォーマンスバッテリープラスの航続距離 463km。最大充電容量(ピーク)は225 kW(パフォーマンスバッテリー)または270 kW(パフォーマンスバッテリープラス)。

タイカンターボおよびタイカンターボSと比較したタイカン4Sの際立った特徴には、空気抵抗の少ない19インチTaycan S Aeroホイールと赤いブレーキキャリパー、新しくデザインされたフロントエプロン、サイドシル、ブラックのリアディフューザーがある。ニューLEDヘッドライト(PDLS Plusを含む)も標準装備されている。

コックピットも、全く新しい洗練された構造となっている。自立型のカーブした計器類はダッシュボードの一番上に位置し、ドライバーにとって見やすく使いやすいものとなっている。中央の10.9インチディスプレイでは、情報とエンターテインメントを映し出すのみならず、オプションで助手席ディスプレイを組み合わせることで、一体となったディスプレイバンドを形成する。また標準装備として、タイカン4Sにはリサイクル素材からできている、8WAY 電動アダプティブスポーツシートを搭載している。

タイカン4Sのシャーシには中央ネットワークの制御システムである、ポルシェ4Dシャーシコントロールが搭載され、すべてのシャーシシステムをリアルタイムで分析し、同期している。 標準機能として、電子ダンパー制御PASM(Porsche Active Suspension Management)を含む3チャンバーテクノロジーを備えたアダプティブエアサスペンションを備えている。

タイカン4Sのフロントアクセルには、内部にベント付きのブレーキディスクを備えた6ピストン固定キャリパーブレーキがある。 ブレーキディスクの直径は、前車軸で360ミリメートル、後車軸で358ミリメートル。 リアアクセルには4ピストンブレーキが使用されている。 ブレーキシステムのブレーキキャリパーは赤い塗装。

タイカン4Sは2020年1月にヨーロッパで販売開始を予定している。

※弊社(株式会社トランスコンチネンタルオートモービル)も、タイカン4Sを取り扱っております。

ご興味がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

718ケイマンGT4のスペシャルエディションモデルを発表

「ポルシェスポーツカップドイツ」の15周年記念日に、ポルシェは718ケイマンGT4スポーツカップエディションを発表した。

2019年10月12日にホッケンハイムリンクで行われたポルシェファン向けの特別イベント「Sportscar Together Day」の一環として、ポルシェは、新しいポルシェエクスペリエンスセンターホッケンハイムリンクのオープンと、ポルシェスポーツカップのシーズンフィナーレの両方を祝った。718ケイマンGT4スポーツカップエディション88台は、ドイツポルシェセンターで2019年10月14日から販売開始となっている。

同モデルのエクステリアは、モノトーンをベースに、複数の赤いハイライトによるコントラストが、モータースポーツデザインを強調する。またポルシェの赤いロゴはスポイラーに採用されている。側面には赤いストライプとともに、ポルシェスポーツカップの15周年を指す「15」が記されている。20インチホイール、サテンブラックで塗装され、リムフランジはガーズレッドで仕上げられている。ブレーキ キャリパー とリアのポルシェのロゴはブラック塗装で仕上げられ、718ケイマンGT4エディションモデルデザインのインドアカーカバーを搭載している。

インテリアは、黒い革およびアルカンタラを基本に、ダッシュボードとドアパネルの装飾ステッチに加えて、シートベルトとドアオープナーループはガーズレッドで、美しいアクセントとなっている。その他の機能には、赤いアルカンタラステアリングホイールと、赤いシフトパターンが付いた黒いギアレバー、 ドア、ダッシュボード、センターコンソールは、ブラッシュアルミニウムで仕上げられている。

助手席側のカーボン製のドアエントリガードには、「718 Cayman GT4 Sports Cup Edition」と刻印される。 センターコンソールのアームレストは、アルカンタラで作られており、エンボス加工された「Porsche 15 Jahre Sports Cup Deutschland」のロゴが特徴。 パッケージは、ブラックのレザーボーダーとガードレッドのステッチ、およびアルカンタラのステアリングコラムトリムを備えたフロアマットで完成する。

ポルシェとボーイングがエアモビリティ(空中移動)市場で提携

ポルシェとボーイングは、都市におけるエアモビリティ(空中移動)市場への交通機関の拡大を調査するための覚書に署名した。このパートナーシップにより、両社は独自の市場の強みと洞察を活用して、都市型のエアモビリティの未来を研究する。

「ポルシェは、スポーツカーブランドとしてだけでなく、エアモビリティにおいてもリーディングブランドとなり、移動の第3形態を確立したい。」ポルシェAGの社長である、デトレフ・フォンプラテンは述べている。「私たちは、2つのグローバル企業の強みを組み合わせて、潜在的な市場シェアを獲得する見込みだ。」

パートナーシップの一環として、エア・モビリティの市場潜在性および利用範囲の分析など、都市における空中移動のさまざまな可能性を模索する国際チームを結成する。

ボーイング、ポルシェ、およびボーイングの子会社であるオーロラフライトサイエンスは、完全に電気で稼働する垂直離着陸機を開発している。 両社のエンジニアと、ポルシェの子会社であるポルシェエンジニアリングサービスGmbHおよびスタジオF.A.Porscheが、プロトタイプを実装してテストする。

「このコラボレーションは、安全で効率的な新しいエコシステムを開発し、都市型のエアモビリティ普及を実現させる試みだ。」Boeing NeXt副社長兼ゼネラルマネージャーのスティーブ・ノードランドは次のように述べている。「ポルシェとボーイングは共に、精密なエンジニアリング、スタイルで世界中の都市の空中移動に革命を起こす。」

ポルシェコンサルティングによる2018年の調査では、都市のエアモビリティ市場が2025年以降に速度を上げると予測されている。この研究は、都市の空中移動は、従来の地上輸送よりも迅速かつ効率的、低コストで より大きな柔軟性を持つと示す。

 

ポルシェは第3四半期までの9か月で、販売台数を3%上昇

2019年第3四半期に、ポルシェAGは202,318台を販売した。

前年同期と比較して、販売台数は3%上昇した。特に需要が高いのはカイエンとマカンであり、なかでもカイエンの販売は最も強力な要因となり、62,022台を売り上げた(25%上昇)。今年ポルシェはカイエンクーペ、とカイエンターボハイブリッドを発売。マカンは73,967台を販売し、前年比9%の上昇。

米中貿易戦争にかかわらず、ポルシェは両マーケットでの地位を維持することができた。第3四半期までの9か月で64,237台が中国に販売され、前年同期と比較して14%増加した。米国では、6%増加して45,062台となった。アジア太平洋、アフリカ、中東地域でも人気はますます高まり、86,235台が納入され、前年同期と比較して11%増加した。 一方ヨーロッパでは、新しいエコスタンダードであるWLTPおよびガソリン微粒子フィルターが必須となったことにより、販売可能な車両の範囲が狭まったため出荷が減少した。

「中国とアメリカでの成長により、年間目標を達成することができました」ポルシェAGの社長である、デトレフフォンプラテンは述べている。 「しかし、中期的には、全体的な成長がわずかに弱まる兆候が見られます。 私たちはこれを注意深く監視しますが、新しいポルシェタイカンは多数の受注もあり現時点では楽観的です。」

ポルシェは、9月初旬に、初となる電気自動車タイカンを発表。 車両は2019年末から米国に配送され、2020年の初旬にヨーロッパのディーラーで販売開始となる。

ポルシェ911カレラ4S「Belgian Limited Edition」

世界が認める才能あるレーシングドライバーであり、ル・マン24時間レース、パリ・ダカール、フォーミュラレース1で優勝。 キャリアは30年以上に及び、今日のモータースポーツ界で最も成功した讃えられる男、ジャッキー・イクス。

ポルシェは、同社のレーシングおよびベルギーの歴史に伝説を残した、この不世出のドライバーに敬意を表して、2020年にジャッキー・イクス75歳を記念し、75台で911カレラ4S「ベルギーレジェンドエディション」を発表した。

911カレラ4Sベルギーレジェンドエディションのカラーは、ジャッキー・イクスのヘルメットの色である。スポーツデザインのフロントエプロンとサイドスカートは、ポルシェのスポーティなDNAを強調。 高輝度なLEDマトリクスヘッドライトが新たに採用されたほか、 電動ガラスサンルーフにより、ポルシェエンジンの独特のサウンドを楽しむことができる。

美しさを追求した仕上げと白くレーザー加工されたカラレクラシックホイール、ブラックのブレーキキャリパーが、本体と完璧に調和している。 また、ベルギー国旗とジャッキー・イクスの署名が付いたバッジがあしらわれている。

Porsche Exclusive Manufakturは、ジャッキー・イクスへの敬意の表われとして一連のユニークなオプションを装備し、高度にパーソナライズされた一台を完成させた。

18WAY 電動アダプティブスポーツシート、シートベンチレーションを含む

ぺプルグレイ(Pebble Grey)色のレザーインテリア

新しい911のロゴ エンボス ヘッドレスト

ジャッキー・イクス の署名がエンボス加工されたアームレスト(センターコンソール)

「911 Carrera 4S Belgian Legend Edition」と刻印されたカーボンドアシルガード(発光式)

ポルシェパナメーラ820HPのエンジンを採用

撮影:ステファン・バルダウフ

撮影:ステファン・バルダウフ

現在、ポルシェはニュルブルクリンクサーキットでハイパフォーマンスを誇るパナメーラのプロトタイプを試験している。非公式情報によるとそのプロトタイプには820HP(出力)のエンジンが搭載されている。目撃者によると、サーキットではパナメーラターボより、プロトタイプは非常に強力だとのこと。プロトタイプは現在の最大出力を持つパナメーラターボSEハイブリッドモデルより、約150HP上回る。

撮影:ステファン・バルダウフ

以前に書いたように、2020年ポルシェはパナメーラフェイスリフトのワールドプレミアを目指している。このモデルは、おそらく「ラストエディションモデル」として、また「フェイスリフトの新しいトップモデル」になると可能性がある。

ニュルブルクリンクサーキットでの最大加速は、4ドアの自動車ではメルセデスAMG GT 63 Sでラップタイム7分25秒。パナメーラターボのラップタイムは7分38秒。この状況はポルシェにとって面白いものではない、新しいモデルで実績を破るつもりがあるようだ。

撮影:ステファン・バルダウフ

故ベン・ポン氏のための911スペシャルエディションモデル

数十年間にわたりオランダへポルシェの輸入に携わったきたベンポン氏は、2019年9月30日に他界した。ベンポン氏は故郷でミスターポルシェと呼ばれていた。今般、ポルシェは911のベンポン氏メモリーエディションモデルを発表した。

ポンホールディングスは、長年オランダへのポルシェの輸入に注力してきた、その仕事のおかげでベンポン氏はミスターポルシェのあだ名をいただいた。現在ポルシェオランダは、販売開始70周年記念のスペシャルモデルの発表を準備していたが、ベンポン氏の死亡でメモリーエディションモデルになった。

スペシャルモデルは新型の911カレラ4Sに基づいている。1949年最初にオランダへ輸入されたポルシェは、356モデルであり、スペシャルエディションモデルのカラーはその356モデルのカラーとなった。その他エクステリアのポイントとして、スポーツデザインのフロントエプロン、スポーツデザインのサイドスカート、サイドウィンドウのアルミニウムトリムやブラックブレーキキャリパーなどを搭載している。

インテリアはグラファイトブルーレザー(シルバーのステッチ入り)で統一されたデザインとなっており、シートのセンターの部分はチェックパターンが採用されている。ダッシュボードには「Ben Pon」バッジ飾られている。

スペシャルエディションは、スポーツエキゾーストシステム、LEDマトリクスヘッドライト、リアアクスルステアリング、電動スライド/ヒルトガラスサンルーフ、70年の「ロゴ」が付カーカバーを採用されている。

ポルシェパナメーラ10イヤーズエディションを発表

パナメーラモデルの10周年記念日に、ポルシェは「パナメーラ10イヤーズエディション」モデルを発表した。パナメーラ10イヤーエディションは特別にデザインされた美しい装備のほか、快適性とシャーシにおいて特に充実した標準装備を搭載している。

サテングロスホワイトゴールドメタリックの21インチホイールと、フロントドアにある「Panamera10」ロゴは、特別仕様モデル専用。「Panamera10」のロゴは、助手席トリムパネルの内側とドアエントリガードにもある。インテリアは全体が黒いレザーで統一的にデザインされており、ホワイトゴールドの装飾ステッチは、高級感のある印象。

充実した標準装備

エクステリアの標準装備として、LEDマトリックス ヘッドライト(PDLS Plusを含む)、レーンチェンジアシスト、レーンキープアシストやパークアシスト(リバーシングカメラつき)を搭載している。インテリアも、チルト ガラスサンルーフ、プライバシーガラス、14way 電動調節アダプティブスポーツシートやBOSEサラウンドサウンドシステムといった充実の標準装備を誇る。

ポルシェパナメーラ4 10イヤーズエディションは、排気量2.9リッター、6気筒、最高出力243kW(330PS)ツインターボエンジンが採用されている。パナメーラ4E 10イヤーズエディションは、2.9リッターのツインターボエンジンとともに電気エンジン、最高出力100kW(136PS)が採用されている。